やさぐれオヤジの四国遍路の旅

還暦を前にしたオヤジの、四国88ヶ所歩き遍路の旅日記です。

遍路32日目 第四十六番浄瑠璃寺、四十七番八坂寺、別格第九番文珠院、四十八番西林寺、四十九番浄土寺、五十番繁多寺、五十一番石手寺

2022年10月18日(火) 天気 晴

朝5時過ぎに目が覚めた。今日の出発予定時間は6時だから丁度良い時間だ。早速朝食を摂り朝の支度をする。同宿の2人も起きてごそごそと支度をしているようだ。今日は三坂峠を越え松山市に入り、第四十六番浄瑠璃寺〜第五十一番石手寺迄を打つ予定だ。そして、今夜は石手寺にある通夜堂に宿泊する予定だったが、コロナの影響で今はやっていない事が分かった。昨夜急いで野宿スポットを探したが、流石に松山市内(道後温泉付近)にはそんな良いポイントは見つからなかった。仕方がないので、ドミトリーを探したら石手寺から次の第五十二番太山寺に向かう所に一軒あった。昨夜予約して置いたので、安心して行く事が出来る。

出発の支度が出来たので、宿代を支払って、、、と思ったら、財布が無い❗️

あれ?何処に片付けたっけ?布団をはぐり、荷物を全部出して探してもない。何処かに落としたか?いや、昨夜宿代を払おうとご主人の所に行ったら、朝に頂くからと言われ払わなかった。それから外には出て居ない。その時寒いのでドテラ着て、、あった。ドテラのポケットに入れたままやった。ちょっといつもと違う事をすると忘れてしまう。反省反省。

無事宿代も払い、6:04出発。先ずは国道33号線を登って行く。三坂峠迄7kmぐらいの距離で標高200mぐらい登って行く。峠の標高が約720m。そこから浄瑠璃寺まで13kmぐらいの距離で標高40mくらいまで下る。そこから一気に6ヶ所の札所を打って行く予定。

7:13レストパーク明神に到着。ここの休憩所でまったりする。7:22出発。久万スキーランド入口前を通過し、ひたすら登る。7:51遍路道への分岐点に到着。ここ迄は、アスファルトの道をひたすら登ってきたが、ここからは山道に入る。昨日の雨と夜露で草が濡れている。靴が滑るが気にせず山道を登る。7:55峠に到着。殆ど山道を登っていない。なんだか拍子抜けだ。これから下り坂が続く。勾配は大した事ないがダラダラ長い。昨日の雨と、夜露で濡れているから石や岩の上が滑って危ない。下り坂はツルツルの靴底が本当に恨めしい。一歩づつ確実に足場を確保しながらゆっくり下りていく。

峠から少し下りると松山市内を見渡せる展望の良い場所があった。山々の遥向こうに霧で霞んだ松山の街並みがみえる。絶景ではあるが、今日あそこまで行くのかと思うと気が遠くなる。

8:28山道からセメント道に出る所にある休憩所に到着。ちょっと足を乾かし8:37に出発。ここから暫くセメントで舗装された道を下って行く。かなりの年月が経っているセメント舗装で、表面に苔が張り付いており、ツルツルの靴底で歩くと良く滑る。尻餅をつかない様気をつけ慎重に歩く。いつもより歩みが遅くなるが、安全第一だ。慎重歩いているとアスファルト舗装に変わった。集落が見える。

8:55坂本屋の前に着く。歴史ある遍路宿らしく、地元の有志で再建保存しているそうだ。日曜日のみ地元の方が遍路への接待をする為開けているらしいが、それ以外の日はトイレだけしか使えない。特に休憩は必要ないので、写真を何枚か撮り通過する。でも、大正時代に良くこんな山の中に立派な建物を作った物だと感心する。

9:27浄瑠璃寺迄3.3kmの標識が。集落の中を通る道を歩きながらこの下り坂も後少しや〜と思いつつ坂を下って行く。

10:24 浄瑠璃寺到着。お参りをし、御朱印を頂き次の第四十七番八坂寺を目指す。この間は0.9kmと近いのですぐだ。駐車場の横を通り民家の間を抜け歩いていると、「アサギマダラ10月16日初飛来」の看板が。その前で観察して居た地元のおじさんに、「アサギマダラってちょっと大きなアゲハ蝶みたいなやつですか?」と聞いてみたら、スマホで撮った写真を見せてくれた。「東北地方から東南アジアに冬の間渡って行く珍しい蝶だよ。」と解説してくれた。花の名前を教えてくれたが忘れてしまったのでいつか調べときたいが、この花の蜜を吸いに毎年この辺りに寄るから楽しみにしているんだ。と嬉しそうには話してくれた。

10:59八坂寺に到着。お参りをして大師堂の中を見ると、大きな法螺貝が置いてあった。長さが1mぐらいの立派な貝で、綺麗に手入れされていてピカピカしていた。修験道の総本山としても栄えていた寺だそうなので、この様な立派な貝が奉納されているんだと思うが、この大きさであれば、展示して由来など教えて欲しいものだ。

11:19御朱印を頂き八坂寺を出発しようとしたら、同宿の男性遍路さんに出会う。マメが出来た足で下り坂を歩いて来たので、足の裏が痛いと嘆いていた。お互い様ですね。と挨拶して先に出発した。八坂寺から次の第四十八番西林寺迄は、4.4kmだが、遍路道の途中に別格第九番文殊院があるので寄って行く。

11:31文殊院に到着。ここは、四国88ヶ所発祥の地だと言われており、弘法大師と衛門三郎の繋がりのある地でもある。

お参りをし、御朱印を頂き数珠玉を購入して11:48出発する。田舎道を西林寺に向かって歩いていたら、12:20ファミマがあったので、昼食タイム。ちょっと広いイートインスペースでまったりコンビニ弁当を食べる。スマホも充電しながら食後のコーヒーを飲み席を立とうとすると、初めて会う男性の歩き遍路さんが入ってきた。挨拶して12:47先に出発する。

ここから西林寺迄はもうすぐだ。川を渡るとお寺らしき物が見えて来る。

13:06西林寺山門前に到着。荷物を下ろし参拝して御朱印を頂く。ここは平地のお寺で楽に来れた。

13:25西林寺を出発する。駐車場側歩いて行くと、先程コンビニで入れ違ったお遍路さんがやってきた。軽く会釈して挨拶し、次の第四十九番浄土寺に向かう。

次の浄土寺迄は3.2km。1時間弱で着くだろう。中央線の無い古い街並みを通る狭い道を歩いていると14:10浄土寺に到着した。入口の駐車場に神戸ナンバーの観光バスが停まっていた。四国88ヶ所お遍路ツアーと書かれている。納経所が混んでなければ良いなぁ〜と思いながら石段を上がり始めたら、ツアー客らしき人達が石段を降りてきた。15人位かなぁ。これだとバスにはゆったり乗れるが、ツアーは赤字かも?なんて考えながら石段を上がって行った。

お参りを終え御朱印を頂きに納経所に行くと先程の団体さんの御朱印は済んだみたいでスムーズに御朱印を頂けた。14:24浄土寺を出る。次の第五十番繁多寺迄は1.8km。30分くらいだ。歩道の無い狭い道路を避ける様にペンキで遍路道の案内が路面や側面に描かれている。恐らく地元の方の手描きの絵だ。なんだかほっこりした気持ちで足取りも軽くなる。住宅の裏道や墓地を抜け歩いていると、14:51繁多寺に到着。

高台にある敷地の広いお寺だ。お参りをして御朱印を頂いて15:09次の第五十一番石手寺に向かう。

石手寺迄は2.8km。40分位かなぁ。だとしたら、16時頃には着くだろう。今日の宿は、道後温泉本館近くだから、石手寺からは15分もかからない。宿にチェックインして靴を買いに行く時間も十分ありそうだ。

15:43石手寺前に到着。ここから山門迄参道の左右には色々なお土産物屋さんなどが並んでいたが、今日は扇子などの小物を売っているおばあちゃんの店一軒しか開いていなかった。コロナの影響で閉店したのか、平日だからやっていないのかは分からないが、寂しい限りだ。

15:45山門前に到着。中に入りお参りをして御朱印を頂く。納経所の女性に、「通夜堂はやっていないんですか?」と確認のため聞いてみると、「コロナの影響で今は閉鎖してるんですよ。」との事。やはりそうだった。私の他に、男性遍路さん二人組の方が、通夜堂をあてにして宿を予約してないから、何処か紹介して欲しいと納経所の別の女性に泣きついていた。ユースホテルを紹介していたが、満室だったら道後温泉の無料案内所があるから、そこに行く様に説明していた。事前に通夜堂が使えないかもといった情報を入手出来ていて良かった。

16:07石手寺を出発し予約していたゲストハウスに向かう。16:22ゲストハウスに到着。チェックインして設備、サービス内容の説明を受け与えられたベットの前に荷物を下ろす。まずは靴を買いに行く為にゲストハウスのオーナーに近くに山道具を売っている店を知らないか聞いてみた所、事前に調べていた店の一つを紹介してくれたので、そこに行く事にした。道後温泉駅から市電で行ける所なので、帰りに温泉に入りコインランドリーに寄れば良いと思い、洗濯物と着替えを持って出かけた。店は分かり易い場所にあり、店長が親身になって相談に乗ってくれ、今のよりクッション性のある靴に決めた。今まで履いていた靴は店で処分してくれると言われたのでお願いし、新しき靴を履いて市電に乗り道後温泉に帰った。本館は改装工事中の為別館に行き温泉に浸かり足の疲れをとった。

温泉を出てコインランドリーに洗濯物を入れ、その間に近くで晩御飯を食べ、乾いた洗濯物を持ってゲストハウスに帰った。今日は、8人部屋に3人の宿泊だそうだ。こんなに良い場所で安く泊まれるのになぁ。同室の2人は

 

本日の歩行距離  33.7km(47,637歩)

お参りした札所  第四十六番浄瑠璃寺、四十七番八坂寺、別格第九番文珠院、四十八番西林寺、四十九番浄土寺、五十番繁多寺、五十一番石手寺