やさぐれオヤジの四国遍路の旅

還暦を前にしたオヤジの、四国88ヶ所歩き遍路の旅日記です。

遍路31日目 第四十五番岩屋寺

2022年10月17日(月)  天気 雨のち曇り

昨夜は21時頃寝たので朝5時過ぎに目が覚めた。昨日の天気予報から今日は8時頃宿を出てもいいのかな〜と思っていたが、目が覚めたので、まずは朝ごはんを食べ天気の様子を伺う事にした。天気予報だと雨が上がるのは午後になってからの様だ。じゃあゆっくり出ても雨は避けられないので、支度をして出発する事にした。同宿の高知から知り合った男性遍路さんも7時頃に出発し、昨日行けなかった大宝寺により第四十五番岩屋寺を目指すと言っていたので同じ時間ぐらいの出発になりそうだ。

6:46雨の中カッパのズボンを履きポンチョを着て出発。背中にザックを背負っていないのでポンチョの背中がやけに長く感じられる。宿から国道33号線を南に少し下り県道12号線に入る。ここから暫く上り坂だ。

7:23峠御堂トンネルの入り口を通過しトンネルに入る。このトンネルも出入り口に反射タスキの貸し出し準備がしてある。つまり、歩道がなく長いトンネルという事だ。本来は大宝寺からの遍路道を行くと、このトンネルを通らず、山道がトンネルの先に出てくる様になっている。ただし、台風被害で危険な道になっているとの事なので、またヒヤヒヤしながらトンネルを通って行く事にする。

7:33トンネルを通過。トンネル先の遍路道入り口には「お遍路道通行の方へ 木材伐採中の為大変危険です!ご注意ください!」と書かれた看板が設置されてあった。大宝寺側の様に、台風被害で通行が危険です。と書かれてある方が良いのではないかと思ったが、色々制約などあるのだろうな〜と思いながら後にした。

ここから次の遍路道への分岐の所まで下り坂だ。歩道のない道路の端を雨の中歩いていく。

靴底がすり減っていたのは気づいていたが、だんだん靴の中に水が入り出してきた。ゴアテックスで覆われたこの靴は防水性が高く、これまで雨の中でも水が染みてくる事は無かった。気のせいかなぁ〜と半分思いいながら歩いていく。

8:14遍路道との分岐点に休憩所があったので休憩がてら靴を脱いで状態を確認する。なんということか、靴の甲の部分、横の部分から水が染み込んで靴下がびしょびしょになっている。靴底だけでなく、防水性能も無くなっているではないか。私の体力より先に靴がダメになった。9月17日に歩き遍路を始めた時新品だった靴なので、ちょうど1ヶ月で使い倒しダメにした事になる。明日松山市内に入るので靴を買い替えないと、この後雨が降るたびに足がびしょ濡れになる。靴底のグリップもないので、歩いていてよく滑る。予想外の出費になってしまった。

8:26休憩を終え出発。びしょ濡れの靴下が気持ち悪いが仕方ないのでそのまま歩く。岩屋寺には車道で行き遍路道で帰ってくる予定だ。帰りにまたこの休憩小屋にお世話になるだろうなぁっと思いながら歩いていく。

9:07国民宿舎前を通過。暫く行くと岩屋寺まで4Kmの道路標識が。そして5分も歩けば、歩き遍路岩屋寺まで0.7Kmの表示。車と歩きで3Kmくらいの差があるのか?

1分後には岩屋寺1.9Kmの表示が。なんだかよく分からないが取り敢えず歩いていく。古岩屋トンネルの手前には岩屋寺まで600mの看板が。トンネルを抜けると岩屋寺入り口まで300mの道路標識が。おそらく4kmの看板が間違っているんだろうと思い進んでいく。

9:35岩屋寺駐車場入り口を通過。何箇所か駐車場はあるが、大型車は周辺の民家の軒が邪魔して入って来る事が出来ない。最後の駐車場を過ぎると参道になる。入り口の土産物屋の親父さんが暇そうにしていたので、休憩がてら中に入り小腹に入りそうなものを探す。適当な物が無かったのでソフトクリームを買い親父さんと雑談する。ソフトクリームを食べ終わったら「冷たいもの食ったからコーヒーでも飲むか?」と聞かれたので、「コーヒーがあるなら頂きます」と答えた所、ポットに沸かしたお湯でインスタントコーヒーをご馳走してくれた。またコーヒーを飲みながら雑談を続ける。「雨の月曜日だからお参りする人は少ないやろうな〜」と親父さんが言っていたが、私が休憩を始めてから続々と参拝者が通り始めた。コーヒーも飲み終わったので、親父さんにお礼を言い10:04土産物屋を出る。私が寄った土産物屋の他にも小物や遍路Tシャツ、手拭いやトートバックなどを売っている店も有り、他のお寺の門前より賑わいがあった。ここから本堂までは急な上り坂になっている。私が休憩している時に通り過ぎて行った人達を追い越し10:06山門を通過し石段を上る。今日は空荷なので足が軽い。

10:14本堂前に到着。大きな岩をくり抜いた所に建っているお寺だ。以前来た時もこの異様な建物に圧倒され一番記憶に残っているお寺が岩屋寺であった。お参りを済ませ納経所で御朱印をいただく。ここから遍路道への入り口を探していた時、オランダ人夫婦に声をかけられ、笠を付けた遍路姿の写真を何枚か撮られる。片言の英語で簡単に挨拶し別れたが、笠と杖を持った遍路姿の私の写真を撮ることが出来大変喜んでいた。来週くらいにはオランダでバズっているかな?

岩屋寺からの帰りの遍路道は、大師堂奥の仁王門を潜りそのまま尾根筋まで上がっていく山道だ、オランダ人夫婦と別れた後、10:38仁王門を抜け山道に入る。暫く行くと、岩屋寺を開山した法華仙人が弘法大師に通力を見せた跡と伝えられている「せりわり行場」に前を通る。今入り口に鍵がかけられ入れない様になっているが、当面の間との注意書きが貼ってあったので、また何時かここに入れる日が来るのだろう。

遍路道になっている山道は勾配もキツくなく雨上がりでも歩きやすく足に優しい道であった。12:08来る時に休憩した遍路道入り口の休憩小屋に到着。雨も上がったのでここでカッパを脱ぎ身軽になり、12:15出発する。背中の荷物もないし、カッパで蒸れることもないので体が軽い。ここからの上り坂も余裕で上がれる。12:25久万高原ふるさと旅行村に寄り昼食を食べようとしたが、本日定休日との事でレストランは営業していなかった。休みなら、入り口に看板を出してほしい。また県道に戻り久万高原の町に向かっていていると、峠御堂トンネルの手前で懐かしい人に出会った。室戸岬の手前の宿で同宿になった年配の歩き遍路さんだ。挨拶してこの先の道の情報を伝え別れたが、彼は今夜は岩屋寺から降りた所の宿に泊まるそうだ。またこの先どこかで会えそうな気がしてきた。

13:38結局道すがら昼食を取れるところを探したが、道の駅まで帰ってきた。道の駅のフードコートでザルラーメンを頼み美味しくいただいた。

15時前には宿に戻り風呂に入り洗濯をしのんびり過ごす事ができた。

 

本日の歩行距離  25.0Km(36,358歩) 

参拝した札所   第四十五番岩屋寺