やさぐれオヤジの四国遍路の旅

還暦を前にしたオヤジの、四国88ヶ所歩き遍路の旅日記です。

遍路30日目 第四十四番大宝寺

2022年10月16日(日) 天気 晴

昨夜は意外と寒かった。虫は居なく寝やすかったが、小屋の中に入る風が冷たく朝方結構冷えたので、5時前に起きてしまった。起きたからには荷物を纏めて出発の準備をし、5:27小屋を出た。今日は久万高原まで国道380号線を登って行く。今居る所が標高80mくらいで、じわじわ標高600mくらいまで登り、一旦400mくらいの所まで下り、また500mくらいの久万高原町までだ。納経所の閉まる17時迄に着けたら第四十五番大宝寺に寄って宿に入る。明日は、宿から第四十六番岩屋寺へ往復し宿に戻ると言ったスケジュールで考えている。今日は一日天気が良いみたいだが、今夜から雨の予報。出来れば大宝寺には今日行っておきたいところだ。

6:46大瀬休憩所に到着。小屋の中にテントが張れるくらい広い。水場もあり野宿には最適な休憩所だ。ここで朝食を摂りゆっくりする。7:06休憩を終え出発。また国道をダラダラと登って行く。

7:56梅津休憩所に着いたので休憩し8:08休憩を終えまた歩き出す。ダラダラ登っていると道端の木々がもう紅葉している所があった。濃い赤になっている木、赤と黄色が混じっている木、黄色が多くうっすらと赤くなっている木などが並んでいて秋を思わせる。

9:13道の駅小田の郷せせらぎに到着。こじんまりした道の駅で物産館に入ったが売り場も狭くコンパクトな施設だ。お餅とお饅頭のセットとコーヒーを買い、外の広い休憩所で食べながら休憩する事にした。ここで水を補給し9:43道の駅を出発する。

またダラダラ登って行く。真弓トンネルの先が最高地点の標高だからまだまだ登っていかなければならない。トンネル手前の遍路道(近道と看板に書いてあるが、早いとは書かれていない山道)入り口に11:04到着する。ここから山道を使い車道をショートカットする。勾配がキツくなる分肉体的に疲れるが、車の心配をせず柔らかい土の上を歩けるのは気分的にも楽だし気持ちが良い。

11:30トンネル入り口にある休憩所に到着する。ここで暫く休憩し、11:47出発する。この先は710mの真弓トンネルだ。ヘッドライトをつけ狭い歩道を歩く。通過する車の風圧でザックの上に乗せた笠が舞い上がる。車で走る時は700mくらいのトンネルだとすぐに通過できるが、徒歩だと時間がかかる。12:01にやっとトンネルを通過。14分間ビクビクしながら歩いていたことになる。今回の歩き遍路で、トンネルを歩く恐怖を改めて思い知らされた。

トンネルを出るとダラダラとした下り坂だ。あまり変わり映えのしない景色を見ながらダラダラ下って行くと、0.8Km先休憩所の看板が。よしそこで休憩だ!と思いながらお腹も空いたので商店がないか探しながら歩く。露峰休憩所の看板の手前に酒屋さんがある。酒だけでなくパンか弁当でも置いてないかな〜と寄ってみたら菓子パンが何種類かあった。とりあえずジュースと菓子パンを買い休憩所へ行くことにした。店のおばちゃんが、「休憩所にトイレがあるから遠慮せず使ってね」と言われていた。

13:21休憩所に到着。ゆっくりパンを食べ足を乾かす。どうやら右足にまたマメができた様で、下り坂で水膨れの中の汁が動いているのが感じられる。今日宿に着いたら早速針で中の汁を出さなければ。休憩を終え、店のおばちゃんおすすめのトイレに行ってみた。個室1箇所のトイレだが、温水便座付きで、とても綺麗に掃除された空間だ。匂いもなく、近隣の方々がいつも綺麗に清掃されている事が伺える。このトイレなら、旅行者に自慢しても恥ずかしい事はないだろうし、むしろ自慢できるのではないだろうか。

13:50休憩を終え何だか気持ち良く出発する。ここから国道33号線と合流する交差点まで下ると、今度は今日の宿まで上り坂になる。ただ、このペースだと、宿に着く前に大宝寺の納経所に間に合いそうだ。ここから約2時間くらいで大宝寺に着くだろうから、休憩せず一気に行く事にした。14:26国道33号線と合流する交差点を通過。ここからまたジワジワ上り坂だ。15:10国道から離れ大宝寺への遍路道に入る。田んぼの中を通る道を歩き、民家の間を通って行くと、15:47大宝寺の駐車場に到着。ここから本道まで約10分歩いて上がるよう看板が設置されてある。私はどうせ歩きだから関係ないが、車で来ている人達にはきつい上り坂になるのだろう。と思いながら参道を歩いて行く。15:53山門前に到着。山門には1455年に作られたとする仁王像が守っている。そして左右に大きな草鞋が奉納されており、圧倒される存在感を示している。

15:56本堂前に到着。荷物を置きお参りする。本堂でお経をあげようと右に寄ると誰かが椅子に座っていたので思わず声をかけようかと思ったら、カカシ(人形)だった。よく見ると境内のあちこちにカカシ(人形)が置かれており、なんだかほっこりした気分になった。

御参りを終え、納経所で御朱印を頂いた後、ここから岩屋寺への道を尋ねた所、ここからの遍路道は台風被害でかなり荒れていて危険なのでできれば車道を迂回してほしいと言われた。無理して危険な道を通ることはないので、言われた通り明日は車道で迂回して行こうと思う。

16:16大宝寺を後にし宿に向かう。17時前には余裕で宿に着くことだろう。一旦久万高原の街に降り国道33号線を右折する。道の駅天空の郷さんさんを過ぎた所が今日の宿だ。

16:43到着。大きな宿だが、今日の宿泊者は私を入れ3名。うち一人は高知市内あたりから一緒になっていた男性の歩き遍路の方だ。三十八番の岩本寺を過ぎたあたりで別れ、もう先に行っていると思っていたが、こんなところで再開するとは驚きだった。

また、3人とも明日は宿に荷物を置き岩屋寺を往復し連泊するそうだ。偶然とは言え驚きである。明日は雨の天気予報なので、各々のペースで出発し岩屋寺を目指すことにした。

 

本日の歩行距離  37.9Km(53,977歩)

お参りした札所  第四十四番大宝寺