やさぐれオヤジの四国遍路の旅

還暦を前にしたオヤジの、四国88ヶ所歩き遍路の旅日記です。

遍路22日目 移動日

2022年10月8日(土) 天気 曇り時々晴

6時過ぎに起き荷物を纏める。

忘れ物がない事を確認し、ホテルをチェックアウトする。6:50ホテルを出て56号線の歩道で立ち止まり、どちらから行くべきか地図を見て悩んで居たら、散歩中の地元のおじさんが、「足摺に行くの?宿毛に行くの?」と声を掛けてくれた。「足摺です。」と答えると、「一旦戻って橋を渡り土手沿いの道を下って行くと遍路道になるよ。この坂を上がって行っても行けるけど少し遠回りになるね。」と親切に教えてくれた。「ここからまだまだ遠いけど頑張ってなぁ〜。僕も2回歩いて回ったから、高知を抜け愛媛に入るまでが一番辛い所だから、もうちょっと頑張れよー」と、激励して頂いた。丁寧にお礼を言って橋を渡る道へ引き返して行く事にした。土手沿いの道をダラダラ歩き遍路道と合流する所に7:55ローソン発見。早速パンと野菜ジュースを買い店舗横のベンチで朝食。

8:07食べ終わり出発。もう一度四万十川を渡り遍路道の標識に従って歩く。 

8:57四万十川野鳥自然公園に到着。公園内の遍路小屋四万十第54で休憩。公園のグランドではゲートボール大会を開催中のようで、駐車場は地元の人達の車でいっぱいだ。丁度地元の方がトイレ掃除をして頂いていたので、掃除が終わるのを待ってトイレを利用。

9:12遍路小屋を出発。暫く行くと右手に大文字焼きの跡が残っている山が。500年以上前、前関白一条教房が京都からこの地に移り、その子の房家が父親の精霊を送る為始めた事を、地域の方々がずっと引き継いで行っている伝統行事だそうだ。こう言った地域の伝統行事が今後も引き継がれていって欲しいし、一度中村の大文字焼きも見てみたい。

ここからじわじわと登り坂になって行く。左足のマメの調子は良くなっているみたいだが、右足の人差し指と中指の付け根辺りに出来たマメは歩くたびに皮の下を汁が動いているのが分かる。下り坂が心配だなぁ〜と考えていたら、道端に停まっている車から女性が出て来て、「歩き遍路の方にお接待させて頂いてるんです。私たちは車なんで歩きの方大変なんでお接待させて頂こうと、こうやってセットを作って準備していたんです。」と、密閉袋の中にペットボトルのお茶とクッキー、飴2個、厚目のおしぼりをセットにしたお接待を頂いた。突然の事で驚いたが、有り難く頂戴する。北九州からご夫婦で車遍路をしているそうだ。お接待のセットに入っているクッキーも北九州の物だった。私が福岡から来ていると伝えると、「昨日も福岡の方に会ったのよ。九州の方多いのかなぁ?」と言われていた。車に乗っているご主人にも丁寧にお礼を言い、またダラダラ登り坂を歩く。

10:07伊豆田トンネル入口を通過。トンネルの先が見えないちょっと長めのトンネルだ。トンネルの先が頂上みたいで、トンネル内もダラダラ登り坂が続く。

10:30やっとトンネルを抜け緩い下り坂になる。右足のマメが一歩毎に皮がずれて行くのが分かる。高知市内に入る前に左足で経験したマメの状況と同じだ。今更どうしようもないので、なるべく踵から着地してマメが広がらないよう注意しながら歩く。

10:39ドライブイン水車跡地の休憩所に到着。トイレの横の野宿出来そうな休憩所と高台の四阿があったので、四阿の方に行く。早速靴下を脱いで足を乾かしながら、先程お接待で頂いたクッキーを食べながらお茶を飲む。道路を歩き遍路の男性が歩いて居たのが見えたが、彼は休憩せず歩き去って行った。

10:58休憩所を出発。国道をひたすら歩く。11:22国道から遍路道への分岐を通過。ここの遍路道は、山道ではなく旧道のようだ。アスファルトの敷かれた道を進んでいくと、12:09国道との合流地点に着く。

休憩用のベンチがあったので暫し休憩。休憩しながら、今日の野宿場所を探す。一番近いのはジンベイ広場。だが、今のペースでも少し早すぎる。次は、県道27号と347号が合流する所にある遍路休憩小屋。ここは電源が有る。最後は窪津漁港。ここはトイレとシャワーが有る。迷ったあげく、二番目の遍路小屋にする事にした。

12:19休憩を終え出発。国道を歩いていると、途中遍路道への分岐があるが、暫く行くとまた国道に戻る。緩い登り坂を歩いて行くと大岐海岸が見えてきた。高台から海岸に打ち寄せる波が大きく迫力がある。サーファーも沢山波乗りを楽しんでいる。高台から下りながら13:49大岐浜に到着。遍路道はここから海岸線を通るルートだ。板橋を渡りトイレ前の展望所のような所で休憩。そこに居たサーファーと話してみると、「波は有るが風も強くて難しいコンディション」だそうだ。私はサーフィンをした事がないから全く理解出来ないが、二、三十人が楽しんでいるので、この場所は良いサーフポイントなんだと思う。

14:01休憩を終え出発。遍路道は砂浜を示している。はるか向こう迄続く砂浜だ。暫く歩いたが、これは体力を削られる。靴に砂も入るしこのまま砂浜を歩くのは無理だ。と判断し、防風林の中を通る遊歩道に変更した。一旦国道に出るが、直ぐに砂浜から上がってくる遍路道に戻る。民家の間を歩き暫く行くと、14:41国道と合流する所に休憩所があったので、休憩する。靴下や靴の中の砂を取り除き絆創膏の状態を確認し15:00に休憩を終え出発する。15:23大阪海遊館以布利センターに着く。ここのジンベイ広場が最初に考えていた今日の野宿候補地だ。見てみると立派な休憩施設で、テントを張らなくてもマットと寝袋だけで十分野宿できそうだ。ここでは特に休憩する事なくジンベイ広場を見た後歩き出す。

15:28海岸沿いを歩く遍路道への分岐を通過。ここからまた海岸線に出て、山道を通るのが遍路道になっているのだ。まだ明るいので珍しい海岸線の道に入った。砂浜ではなく岩場の海岸線を300m歩き山に登ると看板に書かれている。看板通り歩き山道に。倒木が2本行手を遮っていたが、越えられない事はなく気持ち良い山歩きだ。

15:42アスファルトの道へ戻る。2分程歩くとまた海岸線に下りるルートの看板があったが、入口辺りに草が多く何処が入口か分からなかったので、そのままアスファルト道を歩く。

16:08今晩の野宿場所に予定していた小屋が無い。どうやら県道の崖崩れの復旧作業のエリアになっており、取り壊されていた。しょうがないので、この先の窪津漁港迄行く事にした。

16:38窪津漁港に到着。入り口に四阿があるが、このベンチでの野宿は辛いし、屋根の下にテントを張るスペースはない。漁港案内図を見ると市場の向こうにトイレとシャワーのマークが書いてある。「よし、そこまで行ってテントが張れなければ展望台に行ってみよう。」と決め歩いて行く。どうやら市場の入り口を間違えた様で、道は市場の上を通っている。じゃあ先に展望台だ。と白い灯台が見える展望台に行ったが、ここは全くテントを張るスペースがない。素直に引き返し、市場の上から階段を使い下に降りてきた。トイレの周りに屋根の下でテントを張るスペースはないが、屋根が付いていない所ではあるが、いい場所が見つかった。早速そこにテントを張りシャワーを使えるか確認に行く。お湯が出なかったので、横の洗面所で水浴びをして済ませる事にした。テントに戻りマメの周りを綺麗に洗い絆創膏を貼り替え寝る事にした。風が出てきたがテントの後ろは少し高くなっているのでそこまで影響はない。20時前には寝る事ができた。

 

本日の歩行距離  35.3Km(51,055歩)

お参りした札所  なし