やさぐれオヤジの四国遍路の旅

還暦を前にしたオヤジの、四国88ヶ所歩き遍路の旅日記です。

遍路19日目 第三十七番岩本寺

2022年10月5日(水)  天気 晴れ時々曇り

朝5時半起床。まだ薄暗い中テントを撤収し、お湯を沸かして朝食の準備をする。コーヒーを飲み終わり後片付けをしていたら、札幌から来たおじさんが車から出てきた。夜半迄暑くて寝れなかったが、明け方は涼しくて気持ち良く寝れたと言っていた。私はかなり疲れていた様で、テントに入り直ぐに爆睡していた。

これからのお互いの旅が楽しめる様挨拶して6:56道の駅を出発した。暫くすると第三十七番岩本寺まで2Kmの看板が。峠越えの2kmだが車道だ。山道と違い、30分ちょっとで着くだろう。歩道を10分ばかり登っていくと、岩本寺まで2.1kmの表示。あれ?距離が増えてる。

トンネルを抜け窪川の町の中を通り、7:42岩本寺に到着。

山門前の階段には英語でいろいろなメッセージが書いてある。その階段の先に100年以上は経っていそうな立派な山門。ちょっと異質な空間だ。

荷物を置き参拝。本堂の中に入ると天井全体に天井画がはめ込まれている。一枚一枚手書きの物だ。どれも良く描かれていて、このお寺の特徴を表しているのだろう。

参拝を終え納経所に御朱印を頂きに行く。かなり高齢の女性(尼さん?)が丁寧に書いてくれた。記入後に境内の喫茶店はもう営業してるのか聞いたら、「コーヒー飲みに行くなら、山門を左に出た所にある迎芸庵が良いよ。8時からだからもう開店してるだろう。」と、寺内の喫茶店ではなく一般の店を勧めてくれた。「じゃあ、そっちに行ってみます。」と返事して荷物を纏めてお寺を後にした。山門を出て左側に行き駐車場の向かいの店だ。行ってみると準備中の看板が。8:08だったが、オープンは9時からかなぁ〜。と思い、じゃあ道なり歩きながら休憩場所探そう。と次の第三十八番金剛福寺への道を進む。5分も歩くとイートインコーナーがあるファミマに到着。コーヒーとお茶受けにアンパンを買いイートインコーナーで暫し休憩。

8:47休憩を終え出発。コロナ禍は、殆どのコンビニのイートインコーナーが閉鎖されていたが、最近やっと各コンビニ(特にファミマ)が再開してくれている様だ。

9:38峰ノ上峠を通過。9:48国道から離れ遍路道へ入る。民家の間を歩いていると小さな神社の前に休憩所があった。この先遍路道は山道に入りそうだから丁度良いタイミングでの休憩場所だ。荷物を降ろし靴下を脱いで足を乾かしマメの状態を確認するが、特に絆創膏に汁が滲み出ている様な形跡はないので安心する。

10:03休憩所を出発する。10分ばかり歩くと舗装された道から山道へ入っていく。さあ頑張るぞ!と思い山道の中に入ったものの、何となく違和感が。今から峠越えのはずだが、もう峠近い感じなのだ。10分も歩けば峠越えをしていたようで、ダラダラの下り坂になってきた。落ち葉の上を歩く山道の下坂なので、足にかかる負担はアスファルトより少ないが、マメの皮が着地するたびに少しずれている様な感触が伝わる。

11:45整備工場の横に建設された休憩所に到着。この先山道から舗装路になる所だ。水場もあり、中にはお遍路さん休憩マップや姿見まで用意してある。地元の方に感謝し休憩させていただく。

11:13休憩所を出発し舗装された緩い下坂を歩き始める。第三十八番金剛福寺まで74.1Kmの看板。今日中には辿り着けないことは分かっており、とりあえずこの道で間違っていない事を確認し下って行く。11:30佐賀橘川接待所の前を通過。地元に方(多分個人の民家の様だ)が道端にお手製の看板を掲げお接待をしてくださっている所のようだ。「お遍路ご苦労様。コーヒー、ラーメン等で御休憩下さい。」と書かれている。先程たっぷり休憩したばかりであえて寄る必要はないが、この様にされているのであれば寄ってお接待をされている方とお話をする事がお礼になるのかな?なんて思い悩んだが、何となく通り過ぎていった。暫く歩きながら、「やっぱり寄るべきだったかなぁ〜。自らお接待をされている方は、お接待をする事や、喜んで頂く事にある種の生き甲斐を感じていたり、お接待する事で、自分が出来ない歩き遍路を替わりに行なって頂き、自分も一緒になって歩き遍路が出来るといった考え方もあると聞いている。」そんな事を考えながら、悩みながら坂を下って行った。

12:08土佐佐賀温泉こぶしのさとに到着。今日も野宿なのでここで温泉に浸かり、、、と思っていたら、2022年1月3日より休業(再開未定)の張り紙が。駐車場に併設された遍路小屋第13号佐賀で休憩する事にした。小屋の中には萩森さんの宿情報や金剛福寺までの歩き遍路ルートマップまで貼ってある。足を乾かしながらそれらをゆっくり見て、今後のスケジュールを頭の中で思い検討していった。

12:44小屋を出発。13:00国道から遍路道に入る分岐を通過。入り口には「伊与喜川沿いの景観をお楽しみ下さい。」と書かれている。舗装された綺麗な川沿の道であるが、川の両岸はセメントで護岸工事されており、流れも急ではない。特に見通しが良い訳でもなく強いて言えば川の水がとても澄んでいて綺麗だった事くらいで、楽しむ程ではないな。といった感じだった。休憩所も水場もなかったので、途中道端で10分ばかり休憩し歩き続ける。

14:25遍路道から国道へ戻る。橋を渡った正面にバス停と休憩小屋が。休憩小屋は不破原トンネル工事を請け負っている西松建設さんが地元貢献の一環として遍路のために作って下さったものだった。中にはスポットクーラーや給湯設備、コーヒやお茶のセット。カーペット敷きの床の先には椅子の高さに作られた畳1畳分の框が。窓を開ければ気持ちの良い風が入って来るのでスポットクーラは必要なかったが、ゆったりコーヒーを頂き休憩することにした。

15:09休憩小屋を出発。ここから遍路道へ入るのだが、4月より徒歩に限り工事中だが昼間のみ通行可能との事。一部工事中で足場の悪い所があるとの表示だ。どうしようか迷ったが、先日の事もあるので、安全に国道へ迂回する事にした。

15:52迂回の国道に遍路道が出て来る所を通過し、15:59本日の宿にしようとしている道の駅なぶら土佐佐賀に到着。ここのレストランの鰹料理がネットでも上がっており楽しみに行ってみたが、レストランの営業は昼の間だけで、もう閉まっていた。隣の物産館で鰹のそぼろ弁当を買い今日の晩御飯とすることにした。店の方と話していると、「店舗の営業は18時までだから、テントを張るのは18時以降にしてね。建物の向こう側のテラスなら屋根もついているから雨が降っても大丈夫だよ。」と言われたので、少し早いが外のテラスで夕食の弁当と一緒に購入したみかんを食べながら18時まで待つことにした。

鰹のそぼろ弁当とみかんを食べ終わり後片付けをしようとしていたら突然の雨。天気予報で雨雲の様子を見てもこの辺りで降る予報にはなっていない。通り雨だろうと思っていたら、バイクで旅行中らしき二人組が雨宿りに入ってきた。二人の今日の予定は四万十のキャンプ場でキャンプする予定だそうだ。ここでテントを張っても良いという情報に迷っていたが、「キャンプ場を予約しているので行く事にする。」と小雨になるのを待ってカッパを着て出発して行った。18時になり店舗の明かりも消えたので早速テントを張りトイレに行き水浴びをし寝ることにした。

 

本日の歩行距離  24.8Km(36,602歩)

お参りした札所  第三十七番岩本寺