やさぐれオヤジの四国遍路の旅

還暦を前にしたオヤジの、四国88ヶ所歩き遍路の旅日記です。

遍路18日目 移動日

2022年10月4日(火) 天気 晴のち曇り

今日も朝5時過ぎに目が覚めてしまった。船着場は直ぐなので、ゆっくり朝食を取っていたら同宿の男性遍路さんが起きて来た。朝の挨拶をし、朝食を摂りながらお互い今日の行程についての情報交換しながら時間を潰す。彼は土佐久礼の町で宿を手配しているそうだ。私は、土佐久礼迄行ってみて、時間次第では窪川迄行きたいと話す。土佐久礼から窪川の間の山越え区間に野宿スポットが無いのが不安だが、無理すればいけない距離では無いと考え、先ずは土佐久礼の町を目指す事にした。

6:55宿を出発。そのまま渡船乗り場に行く。待合室が開いていたので防波堤の上に行くともう船が着いて待っていた。早速乗り込み荷物を降ろして席に着く。我々の他に2名遍路さんが既に乗り込んでいた。その内1人の方から声をかけられた。「先日お会いしましたよね。」ん?見覚え無いぞ?「高知市内に入る前に迷子になって何度か道を教えて頂きましたよ。」「あっ、あの時の。(新潟から来ていた年配の方だ)雰囲気が変わったので分からなかったです。あの後無事三十一番さんに行けました?」「はい。お陰様で、三十一番迄は無事行けたのですが、連泊している宿に行くのにかなり迷ってしまい疲れました。その後、こちらの方と一緒になったので、のんびり道を教えて頂きながらのんびり回っています。」との事。先に乗船していたもう1人の方だ。何となく年齢も同じくらいで歩行スピードも合うのだろう。1日20km位を目安にしているそうだ。この後、札所間の距離が離れている所が続くので、2人で楽しく回って行ければ良いなぁ。っと思った。

8:00丁度に横浪の港へ到着。3組が思い思いのペースで出発。私が一番先頭。新潟からのお遍路さん達、同宿だったお遍路さんの順だ。スタートして直ぐに遍路道が左右に分かれている。昨日宿のご主人の話だと右側の山道は最近使われてなく、かなり荒れているので左側の海沿いを行く様アドバイス頂いた。アドバイス通り左側を選び進んで行く。振り返ると後の二人組も海側ルートを選んだようだ。

トンネルを抜け9:06遍路小屋第17号須崎に到着する。足のマメの状態を確認するが、特に悪化している様子はないので、そのまま足を乾かして休んでいたら、同宿だったお遍路さんが追いついて来た。この遍路小屋は電源が使える珍しい所なので、小屋の写真を撮って休憩せずに先に行ってしまった。この後は、ペース的に今日はもう会う事はないだろう。

9:17荷物を纏め出発する時に二人組が休憩しに小屋に入ってきた。入れ替わりで挨拶して別れた。

10:40そろそろ道の駅かわうその里すさきだなぁっと地図を見ていたら、ドラッグストアを発見。早速中に入り大判の絆創膏Lを5枚、Mを10枚買う。これで宇和島位までは絆創膏が足りるだろう。

10:56道の駅到着。休憩スペースで同宿だったお遍路さんがいた。11時オープンの食堂が開くのを待っているそうだ。私も後少しなので一緒に待つ事にした。時間になったので、食堂へ入りカツオ丼を注文。ウツボの料理と迷ったが、やはり高知といえばカツオ、、、いや、高知でしか食べれないウツボかなぁ?

注文したカツオ丼はボリュームも有り、タレが染み込んでいて美味しかった。美味しかったので、カツオで正解なのだ。

11:24食事を終え出発する。同宿だった彼は、宿迄時間に余裕があるので、もう少しゆっくりするそうだ。「また何処かでお会いしましょう。」と挨拶して別れた。

12:13国道から遍路道への分岐点に到着。暫くは民家の間を通り、12:24山道へ入る。鉄道のガードを潜り線路沿いの道だ舗装はされて無いが、しっかりした林道のようだ。途中JRの車両と自撮りしたりこの時点ではマメの状態も良く、かなり余裕があった。

12:31林道と別れ山道へ入る。やっぱりこのまま林道を通るほど甘くは無かった。12:41焼坂峠を通過。ここからは下り坂だ。ダラダラ山道を下っていると13:56林道に合流。暫くすると高速道路に並行する道になった。休憩所は無いが、足のマメの状況が不安だったので、道端で休憩し、マメを確認する。右足の中指の付け根辺りが少しヤバそうだけど、水脹れにはなっていなかったので、靴と靴下、足を乾かして14:14出発。14:29国道56号線に合流。14:37国道と別れまた遍路道へ。と言っても、舗装してある道をダラダラ下るだけだ。横を車が通らないので安心だ。でも、下り坂は脚にくる。背中の荷物が、膝や腿にダメージを蓄積させてる。14:56「そえみみず遍路道」と「大坂遍路道」の分岐点にくる。どちらも岩本寺迄24km。うーむ、悩ましいなぁ〜。YAMAPの地図はそえみみずを示している。それとも道の駅なかさとに行き今日は終わりにするかだ。悩んでると、そのまま大坂遍路道方面に行ってしまった。山越えで行ける所まで行き野宿ポイントが見つかればそこで終了すれば良いさ。と考え大坂遍路道を示す標識に従いながら歩き出した。休憩場所を探すが良い所が無いので、スーパーの横の階段に座り10分程休憩する。

15:20休憩を終え出発。街中を抜け56号線に入る。15:37遍路道の分岐点を通過。さあ山道だ。と思ったが、舗装された農道。その内山道に入るのだろうと注意深く遍路道の標識を探しながら歩いていると、軽トラに乗った地元の人が上から降りて来た。軽トラの窓を開け、「この道を上がっていくの?この先道が崩れて通れないよ。遍路道はあの下の道だから下まで降りてから峠越えになるよ。今からだと峠辺りで日が暮れるから上の56号線に上がった方が安全だね。」とアドバイス頂いた。遍路道の標識を何処かで見落としていたのだろう。でも。このタイミングで親切な地元の方に会えたのも偶然にしては付いている。丁寧にお礼を言って56号線に上がる事にした。地元の方と別れて2、3分で56号線に上がる道に着いた。直ぐ上を通っている国道に上がり暫く行くと、16:21七子峠迄後4kmの看板が。今のペースだと後1時間半位だろう。すると、峠に着くのが18時頃かなぁ。っと計算し、峠辺りで野宿出来れば良いな〜と思いつつ登って行った。左手を見渡せば絶景が広がって見える。先程まで居た久礼の町の向こうには太平洋も夕陽を浴びて輝いている。時おり横を通る車の風が気持ち良い。でも流石に疲れた。久礼の町で飲み物仕入れておくべきだったと後悔しながら歩く。

16:57道路の側に沢水が。早速ペットボトル二本に補充して、その場で思いっきり飲み喉を潤す。冷たくて気持ち良い。頭から水を被り、頭に巻いている手拭いを濡らし頭に巻き直す。生き返った気分。

17:01水場を出発。七子峠迄後1km。トンネルを抜け絶景を見ながら歩いていると、17:26七子峠到着。トイレはあるが、野宿出来そうなポイントはない。そのまま56号線を下り始める。途中遍路道になっている旧道に入ったが、暗くなって来たので、56号線に戻り歩く。

18:20雪椿の休憩所に到着。野宿は出来そうになかったが、足を乾かし休憩する。どうやらマメの状態が悪化しているようだ。休憩所の看板だと後6.7kmぐらいで窪川の道の駅に着く。もう少しの辛抱だ。

18:33休憩所を出発。ダラダラと国道を下る。18時を過ぎ辺りが暗くなると横を通過する車も激減し、街灯のない国道56号線は真っ暗の道になる。先程まで見えていた月も雲に隠れて分からなくなっている。体感的には、深夜の道を歩いてる感じだ。

20:13道の駅あぐり窪川へ到着。テントが張れそうな場所を見つけ早速テントを設営。マメの状態は、右足中指の付け根のマメが膨れていたので中に溜まっている汁を針で突いで抜く。左足は、今までのマメが少し大きくなっていたのと、踵にマメが出来水膨れになっていたので、これも針で突いて中の汁を出す。絆創膏沢山買っておいて良かった。

マメの治療が終わりトイレに行き水浴びをしようとしたら、札幌から来たという男性が先に水浴びしていた。「札幌の人間にはこの蒸し暑さはこたえる。夕方一回水浴びしたのに、また汗ばんできたから水浴びしてるんだよ?」と笑顔で言っていた。軽バンのスライドドアに網戸を張っていたが、風が無いので蒸し暑かったのだろう。私は水浴びして着替えたら気持ち良くなって、テントに戻るとあっという間に寝ていたようだ。

 

本日の歩行距離  42.4km(60,153歩)

お参りした札所  なし