やさぐれオヤジの四国遍路の旅

還暦を前にしたオヤジの、四国88ヶ所歩き遍路の旅日記です。

遍路13日目 (第二十七番神峯寺)

2022年9月29日(木)天気 曇りのち晴れ、夕方雨

 


昨夜は蒸し暑くて寝ている間じわじわと汗が流れてきた。深夜になって気温が下がって来て気持ちよく熟睡出来た。朝5時起床。先ずはテントの撤収。その後お湯を沸かしてレーズンパンとコーンスープの朝食。残ったお湯でコーヒーと優雅な朝の時間だ。

6:16道の駅を出発。先ずは55線を歩いて行き、神峯寺入口に向かう。7:17旧道から神峯寺に向かう分岐に到着。看板に、「よさこい秘話」の事が書いてある。はりまや橋に坊さんがカンザシを買いに行った歌であるが、実話のため、その後二人がどうなったかが解説してあった。江戸末期のこの辺り(安田村)を舞台にした実話だけに生々しい解説であった。7:42第二十八番大日寺に向かう分かれ道を過ぎた所にある水場に到着。この先神峯寺に着くまで水分補給する場所が無いので、ここで冷たい水を補給して休憩していたら、下から3人追いつかれた。二番目の人は先日来何度も会ってる少し年配の男性遍路さんだ。

そこから5分も上がれば遍路道の入口である。7:58遍路道(山道)に入る。途中休憩所が見えたが車道側である。恨めしく眺めながら一歩一歩上を目指す。駐車場迄後少しの所で、下ってくる歩き遍路さんに「後少しですよ。頑張ってください。」とエールを貰う。ふと見上げたら、焼山寺から降りて泊まった道の駅神山温泉で一緒にテント泊した男性遍路だった。「神山温泉で一緒にテント泊した方ですよね。また何処かでお会いしましょう。」と声をかけて別れた。まさかここで会うとは。

8:29駐車場到着。8:33山門到着。山門の仁王像は、赤く色がつけてあり迫力があった。納経所の前に荷物を置いて長い石段の上にある本堂、大師堂に行き蝋燭、線香をあげ参拝する。大師堂から神峯神社400mと書いてあったので、上がってみた。歴史感たっぷりの参道を通り石段を上がると神峯神社があった。立派な木組みの建物で、江戸時代に奉納された絵などあったが、いずれも補修が行き届いておらず朽ち始めている。歴史的に非常に価値がありそうな神社なのに勿体ないな〜と思いつつ、荷物を置いた納経所に戻って行った。ここでまた少し年配の男性遍路さんと一緒になる。今日は休憩の為山を降りて直ぐの宿を取ったそうだ。もう少し休憩して下りるそうなので、荷物をまとめて先に大日寺に向かって行った。山門の赤い仁王像にお別れをし、自動車道を下っていく。国道55線迄下るとまた、単調な海沿いの道になる。10:59安田町から安芸市へ入る。いきなり「三菱グループ源流の地」と書かれた大きな看板が。岩崎弥太郎の生家が此処にあるのだ。寄ってみようかなぁ?っと思ったが、足のマメも痛むし今回はパスかなぁ〜。

11:30大山岬を通過。そのまま歩き、11:42道の駅大山に到着。建物老朽化のため、トイレと自販機のみの営業だ。ゆっくり足を乾かし新しく出来たマメに針を刺して水を抜く。神峯寺からの下り坂が効いている。

12:15道の駅を出発。55号線から少し離れ海岸の堤防沿いの道を暫く歩き安芸の街へ入る。13:03海岸沿いの道から55線に出た所にあった津波避難用タワーの下で休憩。高知県内に入ると鉄骨造りの津波避難用施設が街のあちらこちらに設置されている。また津波被害の歴史を刻んだ石碑なども設置されてあり、過去の教訓からの対策が施されているようだ。個人的には雨が降り込まないこの下は野宿場所として最高であるが、流石にここで野宿する勇気はない。

靴を脱いで足を乾かし20分程度休憩して出発。暫く55線を歩き旧道に入る。安芸の古い街並みに中を歩いていると、14:17石造のテーブルのある立派な休憩所を発見。休憩がてら足のマメの状態を見てみると、500円玉より一回り大きくなっていた。とりあえず中に溜まっているいる水を針で抜き絆創膏を貼り手当てする。14:45休憩所を出発。豆の手入れなどで、だんだん休憩時間が長くなっているなぁ。このペースだと今日は夜須の道の駅まで行くのは厳しそうだ。まあ宿を予約している訳ではないので、行けるところまで行って野宿場所を探せば良いので、マメの状態もあるし無理せずのんびり行こう。タイガースタウンを過ぎたところで55千からまた海岸沿いの道に入る。歩行者・自転車道となっており安心して歩くことができる。

道端に、「お遍路さんのために植えた実のなる木のお接待樹木です。どうぞお召し上がりください」と書かれた看板の横に柿の木が数本植えてある。これはありがたいと思って柿の実を見たらまだ少し青い。来週くらいから食べ頃かな〜。ちょっと悔しい気持ちと、地元の方の有難いおもてなしの心に少し複雑な気持ちになった。まだまだ修行が足りていないのだろう。

16:10赤野休憩所に到着。見晴らしの良い高台の休憩所で休んでいると、地元のバイクの方が雨が降りだしたのでカッパを着用しに駆け込んできた。西の方からどんどん雨が降ってきているようだ。暫くすると雨がポツポツと降り出したので、ポンチョを羽織って16:43出発。今晩の宿はどこにしようかな?このペースだと西分駅近くにある善根宿萩森にお世話になるかな。歩き遍路の宿情報を発信されている萩森リストの製作者が提供されている善根宿らしい。雨の中、海岸線の歩行者・自転車道を歩きながらそう思い、先ずは西分まで頑張って歩く事にした。

17:33琴ヶ浜の公園に到着。お龍と君枝姉妹の像を発見。お龍とは坂本龍馬の妻で、その妹君枝は海援隊士菅野覚兵衛の妻である。この二人の姉妹の像が海岸沿いの公園に西を向き立っていた(高知市内か、長崎を向いているのか。私の勝手な解釈だと、海援隊の活躍した長崎の街のような気がするが)。姉妹の像をバックに記念撮影し西分の駅を目指す。海岸線の歩行者・自転車道に沿って右手に土佐黒潮鉄道の高架線が走っており、迷うことはない。

17:51西分駅前に到着。駅の周囲を周り善根宿を探すがどこにあるのかわからない。雨も降っており地元の方の姿も見かけられないため、善根宿は諦めこの先の遍路小屋(休憩所)まで行くこととした。歩行者・自転車道が55号線と合流して暫く緩い登り坂を上がると、18:17地元のミタニ建設工業様が提供されている休憩所(トイレ付き)があったので、そこを今晩の宿とさせて頂いた。雨が強くなり風も出てきたが小屋の中は広く雨の心配をする事なくゆっくり休むことが出来た。ミタニ建設工業様ありがとうございます。

 

本日の歩行距離  37.1Km(52,735歩)

お参りした札所   第二十七番神峯寺